ウォーターサーバーの転倒防止対策|地震に備える固定方法と置き方の工夫

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ウォーターサーバーの転倒防止対策|地震に備える固定方法と置き方の工夫

ウォーターサーバーは背が高く、上部にボトルを載せるタイプでは重心も高くなります。地震のときはもちろん、子どもがつかまり立ちをしたり、ぶつかったりしただけでも倒れる可能性があります。倒れた本体に温水が入っていれば、やけどの危険も加わります。

この記事では、家庭でできる転倒防止の考え方と具体的な方法を整理します。

目次

転倒防止用の器具が付いているか確認する

東京都が実施した商品テスト(2013年3月発表)では、調査した5機種のうち2機種に転倒防止用のワイヤーが付いていなかったと報告されています。つまり、すべての機種に固定用の器具が標準で用意されているわけではありません。

まずは手元の機種、あるいは検討中の機種に、転倒防止ワイヤーや固定用の金具が付属しているかを確認しましょう。付属している場合は、説明書どおりに壁や柱へ固定するのが基本です。設置作業を業者が行うタイプなら、設置時に固定を依頼できるかも聞いてみてください。

固定できない場合の代替策

賃貸で壁にネジを打てない場合や、固定器具が付属していない場合は、次のような方法があります。

  • 耐震ジェルマットを底面に貼る:底面の四隅に貼り、本体の滑りを抑えます
  • ストッパー式の器具を使う:本体の前側を少し持ち上げ、後ろに傾ける形で安定させます
  • 壁際に寄せて置く:背面が壁に近いほど、後ろへ倒れる余地が減ります
  • 両側を家具で挟む:横方向の揺れに対して支えになります

ただし、背面には放熱のためのスペースが必要な機種もあります。壁に密着させてよいかどうかは、必ず取扱説明書で確認してください。

置き方そのものを見直す

器具に頼る前に、置き方で防げることもあります。

  • 水平で硬い床に直接置く。カラーボックスや不安定な台の上は避ける
  • 畳やカーペットなど沈み込む床材の上では、下に硬い板を敷いて荷重を分散させる
  • 倒れたときに寝ている場所や子どもの遊び場を直撃しない向きにする
  • 避難経路や出入口をふさがない位置に置く

ボトルを上部にセットするタイプは、水が満タンのときほど重心が高くなります。重心を低くしたい場合は、ボトルを下部に収納する下置きタイプや、ボトル自体がない浄水型を選ぶという考え方もあります。

倒れたあとの被害を小さくする工夫

万一に備えて、周囲の環境も整えておきましょう。

  • 本体の周りに、割れやすいものや倒れやすいものを置かない
  • 床に置いた予備ボトルは、転がらないよう壁際にまとめる
  • 子どもが本体によじ登れる踏み台やおもちゃ箱を近くに置かない
  • 停電後の復旧時に備え、通電したときの動作を説明書で確認しておく

災害時の水の備えについては防災備蓄と水の記事で解説しています。

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定期的な点検を習慣にする

固定は一度やって終わりではありません。掃除で本体を動かしたあと、模様替えのあと、ボトル交換のあとなど、ぐらつきがないかを手で軽く押して確かめる習慣をつけると安心です。耐震ジェルは時間の経過とともに粘着力が落ちるため、製品の交換目安も確認しておきましょう。

揺れたあとに確認すること

地震のあとは、倒れていなくても状態が変わっていることがあります。安全が確保できてから、次の点を確認してください。

  • 本体の位置がずれていないか、水平が保たれているか
  • ボトルやタンクがきちんとセットされているか
  • 本体の周囲や下に水が漏れていないか
  • 電源コードが引っ張られたり、プラグが半分抜けたりしていないか
  • 固定用のワイヤーや耐震マットが外れていないか

水漏れが疑われる場合は、電源を抜いてから対応します。詳しい手順は水漏れ・結露のトラブル記事を参考にしてください。

子どもへの声かけと家庭内のルール

器具による固定と同じくらい大切なのが、日ごろの声かけです。子どもは大人の様子をよく見ています。

  • 「危ないから触らない」ではなく、「熱いお湯が出るところ」と具体的に伝える
  • 本体につかまったり、寄りかかったりしないよう繰り返し伝える
  • 大人が水を注ぐところを一緒に見せ、正しい使い方を共有する
  • 操作の解除方法を、子どもの前で何度も繰り返さない

安全対策は、機器の性能と家庭内のルールの両方がそろって初めて効果を発揮します。成長に合わせて、伝え方も少しずつ変えていきましょう。

なお、転倒対策は本体だけの話ではありません。予備のボトルを積み上げている場合、その山が崩れることもあります。床に直接まとめて置くときは、二段以上に積まないようにし、壁際で横並びに置くほうが安全です。ボトルの保管場所も含めて、設置まわり全体を見直しておきましょう。

犬や猫と暮らしているご家庭では、転倒対策に加えて電源コードや水受けトレイへの配慮も必要になります。ペットと子どもがいる家のウォーターサーバー|設置で気をつけたいことで整理しています。

消防庁がすすめる対策の順序に当てはめる

東京消防庁は、家具類の転倒・落下・移動防止対策について、いきなり固定から入るのではなく順序立てて進めることをすすめています。示されている流れは、①集中収納で生活空間の家具を減らす、②レイアウトを見直す、③固定などの対策を行う、④移動防止対策を行う、というものです。

ウォーターサーバーは減らすことのできない家電なので①は当てはまりませんが、②以降はそのまま当てはめて考えられます。つまり、器具を買う前に置き場所を見直すほうが順序として先だということです。

同庁は、レイアウトの工夫として「寝る場所」や「座る場所」にはなるべく家具を置かないこと、避難通路や出入り口付近には転倒・移動しやすい家具類を置かないことを挙げています。ウォーターサーバーに置き換えると、次のような場所は避けたい候補になります。

  • 布団やベビーベッドを敷く位置の近く
  • ソファやローテーブルなど、家族が長時間座る場所のそば
  • 玄関から居室への通り道、部屋の出入り口の正面
  • 子どもが走り回る動線上

部屋別の向き不向きはウォーターサーバーはどこに置く?設置場所の選び方と必要スペース・安全対策で整理しています。

固定できないときは「2つ以上を組み合わせる」

賃貸で壁にネジを打てない家庭にとって重要なのが、東京消防庁が示している組み合わせの考え方です。同庁は、最も効果が高いのはネジで固定する器具(L型金具等)としたうえで、賃貸住宅や家具に傷をつけたくない場合には、穴を開けなくて済む器具を2つ以上組み合わせる方法をすすめています。

具体例として挙げられているのは、ストッパー式器具(または粘着マット式)とポール式器具を2つ組み合わせるという方法で、これによって最も効果の高いL型金具と同等の効果を発揮するとされています。

つまり、耐震ジェルマットだけ、ストッパーだけ、という単独の対策よりも、性質の違う器具を重ねるほうが効果を期待できるということです。ウォーターサーバーの場合、底面に粘着マット式を使い、あわせて本体前側を持ち上げるストッパー式を併用する、といった組み合わせが考えやすいでしょう。

なお同庁は、家電製品については取扱説明書に従って固定するようにとも記しています。ウォーターサーバーは水を扱う家電なので、固定方法が指定されている場合はそちらが優先です。

突っ張り棒タイプを使うときの注意

総務省消防庁は、家具と天井の間を点で支えるいわゆる突っ張り棒タイプについて、家具と天井の間が大きく空いている場合や、奥行きのない家具に使ってもあまり確かな効果を期待できない場合があるとしています。設置位置は家具上部の一番奥とされています。

ウォーターサーバーは奥行きが浅く背の高い形状のものが多いため、この指摘は当てはまりやすいところです。突っ張り棒を単独の対策として頼りきらないほうが無難です。

高層階に住んでいる場合

東京消防庁は、概ね10階以上に住んでいる場合、長周期地震動に備えて移動防止対策も必ず実施するよう促しています。長周期地震動では、揺れがゆっくり大きく続き、家具が転倒するだけでなく床の上を滑って移動することがあります。

キャスター付きの台に載せている場合や、フローリングに直接置いている場合は、動き出す余地が大きくなります。マンションの上層階に住んでいる家庭では、倒れないようにするだけでなく、動かないようにする視点も持っておきたいところです。

サーバー選びの段階から揺れに強い形を考える

すでに設置しているなら置き方の工夫が中心になりますが、これから選ぶ場合は本体の形そのものを判断材料にできます。重心の高さと接地面の広さが、倒れにくさに直結するためです。

上部にボトルを載せるタイプは、水が満タンのときに重心が最も高くなります。一方、下部にボトルを収納するタイプや、水道直結でボトルを載せないタイプは、重心が低く保たれます。卓上型は本体そのものは小さいものの、置いている台の安定性がそのまま影響します。

タイプごとの違いは卓上型と床置き型どっちがいい?子育て家庭のウォーターサーバー選びで比べられます。そもそもボトルを載せずに済む浄水型・水道直結カテゴリは、重心の面では扱いやすい選択肢です。設置面をどう整えるかはウォーターサーバーで床がへこむ・傷つくのを防ぐには?マット選びと設置の工夫もあわせてご覧ください。

まとめ

ウォーターサーバーの転倒対策は、付属の固定器具の有無を確認するところから始まります。固定できない場合は耐震ジェルや壁際への配置で滑りと傾きを抑え、そもそも倒れても被害が小さい向き・場所を選びましょう。子どもが本体に触れる機会が多い家庭ほど、置き方の工夫が効いてきます。

機種ごとの比較はウォーターサーバー比較ランキングにまとめています。

よくある質問

耐震ジェルマットだけでは足りませんか?

東京消防庁は、穴を開けずに済む器具は2つ以上を組み合わせる方法をすすめており、ストッパー式(または粘着マット式)とポール式の2つを組み合わせることでL型金具と同等の効果を発揮するとしています。単独よりも、性質の違う器具を重ねるほうが期待できると考えてよいでしょう。

賃貸なので壁に穴を開けられません。どうすればいいですか?

穴を開けない器具の組み合わせが基本になります。あわせて、置き場所そのものを見直すことも有効です。壁や床への固定について貸主の許可が必要かどうかは、契約内容によって変わるため、賃貸マンションでウォーターサーバーは置ける?工事・原状回復・搬入の注意点もご確認ください。

地震でサーバーが倒れてしまいました。まず何をすればいいですか?

お湯が入っている可能性があるため、やけどに注意して近づかないようにしてください。子どもを近づけないようにしたうえで、電源プラグを抜ける状況であれば抜き、契約先のサポート窓口に連絡します。転倒後の本体は、外観に異常がなくても自己判断で使い続けないほうが安全です。

揺れたあと、見た目に問題がなければそのまま使って大丈夫ですか?

本体の位置がずれていないか、背面のすき間が保たれているか、電源プラグがゆるんでいないか、床が濡れていないかを確認してください。少しでも異常があれば使用を中止し、サポート窓口に相談することをおすすめします。

マンションの高層階なのですが、追加で必要な対策はありますか?

東京消防庁は、概ね10階以上では長周期地震動に備えて移動防止対策も必ず実施するよう促しています。倒れないようにするだけでなく、床の上を滑って動かないようにする対策もあわせて検討してください。

参考

  • 東京くらしWEB「ウォーターサーバーの安全性」 https://www.shouhiseikatu.metro.tokyo.lg.jp/anzen/test/waterserver_press.html
  • 東京消防庁「自宅の家具転対策」 https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/lfe/bou_topic/kaguten/measures_house.html
  • 総務省消防庁「地震による家具の転倒を防ぐには」 https://www.fdma.go.jp/publication/database/kagu/post1.html

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この記事を書いた人

水が美味しい田舎出身の30代男性。ミネラルウォーターより美味しい水道水を飲んで育ったことで、東京に住んでから水に並々ならぬこだわりを持つように。ペットボトルの水は「いろはす」派。たまに健康に気遣ってシリカ入りの水を飲むことも。

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