ウォーターサーバーの水をコップに注いだとき、白い粒がふわふわと浮いていたり、注ぎ口や受け皿のまわりに白い汚れがこびりついていたりすると、思わず手が止まります。小さなお子さんに毎日飲ませている家庭なら、なおさら「このまま使い続けて平気なのだろうか」と気になるはずです。
結論から言うと、ウォーターサーバーまわりに出る白いものの多くは、水にもともと溶けているミネラル分が固まったものです。ただし、白いものすべてが同じ原因とは限りませんし、まれに別の理由が隠れていることもあります。
ウォーターサーバーに出る「白いもの」は主に3つのパターン
ひとくちに白いものといっても、どこに出ているかによって考えられる原因は変わります。あわてて使用をやめてしまう前に、まずは出ている場所を落ち着いて確認してみてください。
コップの水に浮かぶ白い浮遊物・白い塊
注いだ水の中に、雪のような細かい粒や、数ミリ程度の塊が浮いているケースです。冷水よりも温水で目立ちやすく、しばらく置いたコップの底にたまることもあります。
この場合に多いのは、水に溶けていたミネラル分が結晶になったものです。とくに水温が変化したり、水が長く滞留したりすると析出しやすくなります。
注ぎ口や受け皿にこびりつく白い汚れ
コックの先端や、水滴が落ちる受け皿(ドリップトレイ)に、白い粉状・うろこ状の汚れが積み重なっていくケースです。拭いてもすぐに戻ってくる、乾くと目立つ、といった特徴があります。
これは、飛び散った水分が蒸発したあとにミネラル分だけが残り、それが何度も繰り返されて厚みを持ったものです。いわゆる水垢・スケールと呼ばれる状態にあたります。
温水を注いだときに目立つ白い粒
冷水では気にならないのに、お湯を出したときだけ白く濁って見える、粒が混じるというケースもあります。加熱によって水が蒸発し、タンク内のミネラル分の濃度が上がることが関係していると考えられます。
白いものの正体はミネラル分であることが多い
水道水にも天然水にも、カルシウムやマグネシウム、ケイ酸といったミネラル分が溶けています。これらは水のおいしさにも関わる成分で、まったく含まれていないわけではありません。
千葉県営水道は、水を使ったときに飛び散った水分が蒸発したあとに白い斑点ができ、それが繰り返されて厚みのある白い付着物になると説明しています。そのうえで、この白い付着物はミネラル分であるため特に問題はない、としています。
また、やかんで長時間加熱を続けたり、湯沸かしポットに水のつぎ足しを繰り返したりすると、水中のミネラル分の濃度が高くなり、器具の内側に白い付着物が見られることがあるとも説明されています。ウォーターサーバーの温水タンクでも、これに近いことが起きていると考えられます。
名古屋市消費生活センターの相談事例では、硬度の高いミネラルウォーターを加熱したところ、水量が5パーセントほど蒸発した段階で白い結晶が生じたと報告されています。同センターは、ミネラル成分が結晶化しても衛生的には問題ないとしたうえで、硬水に慣れていない人には不安に感じられることがある、とまとめています。
つまり、白いものが出やすいかどうかは、水に含まれるミネラルの量、つまり硬度に左右される部分があります。軟水・硬水・RO水の違いを知っておくと、自分が使っている水の性質を判断しやすくなります。
子どもや赤ちゃんに飲ませても大丈夫なのか
公的機関の説明にあるとおり、ミネラル分が結晶化したものであれば、衛生的には問題ないとされています。粒が見えたからといって、ただちに水が傷んでいる、細菌が増えているという意味にはなりません。
とはいえ、見た目が気になるまま飲ませ続けるのは気持ちのよいものではありません。心配であれば、その分は無理に飲ませず、いったんコップを空にして注ぎ直す、しばらく水を出してから使う、といった対応で十分です。
赤ちゃんのミルクづくりに使っている場合は、粒の有無よりも、使っている水の種類とお湯の温度が適切かどうかのほうが重要です。ミルクづくりに使う水と温度の考え方もあわせて確認しておくと安心です。
なお、お子さんが体調を崩しているときなど、水分の与え方そのものに迷う場面では、自己判断で決めず、かかりつけの医師や薬剤師に相談してください。
白いカスを減らすために家庭でできるお手入れ
ミネラル分による白いものは、完全にゼロにすることはできません。ただし、こまめに手を入れておくと、こびりついて落ちにくくなる状態は避けられます。
受け皿と注ぎ口はこまめに拭き取る
白い汚れは、水滴が乾く前に拭いてしまえばほとんど残りません。受け皿は取り外して水洗いし、乾いた布で水気を拭き取ります。注ぎ口はやわらかい布や綿棒で、力を入れずになでるように拭くのが基本です。
ボトル差込口とタンクまわりを定期的に確認する
宅配水タイプではボトルの差込口、浄水型では給水タンクのふたや内壁が、白いものがたまりやすい場所です。ボトル交換やタンクへの水の補充のタイミングで、あわせて目視で確認する習慣をつけておくと見落としがありません。
浄水型を使っている場合は、フィルターの交換時期も同時にチェックしておくと管理がまとまります。浄水型フィルターの交換時期と費用で目安を整理しています。
分解や洗剤の使用はメーカーの手順に従う
固まった白い汚れを落とそうとして、内部を分解したり、強い酸性の洗剤を使ったりするのは避けてください。機種によって使ってよい方法が異なり、故障や保証の対象外につながることがあります。
迷ったときは、取扱説明書やメーカーのサポート窓口で確認するのが確実です。日常のお手入れ全般についてはウォーターサーバーのお手入れと衛生管理にまとめています。
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実質コストで比較したランキングを見るミネラル以外の原因が疑われるサインと連絡の目安
白いものの多くはミネラル分ですが、次のような状態が見られる場合は、別の原因を疑って早めにメーカーへ連絡したほうが安心です。
- 白ではなく、黄色・茶色・黒っぽい色がついている
- 触るとぬめりがある、糸を引くような感触がある
- カビ臭さや薬品のようなにおいがする
- これまで出ていなかったのに、急に量が増えた
- ゴムやビニールのような、やわらかい破片状のものが出てくる
とくに、やわらかい破片状のものについては、千葉県営水道が、シングルレバー混合水栓のホース内面に使われる樹脂部品が劣化してはく離した可能性を挙げています。水道側の部品が原因であれば、サーバーを掃除しても解決しません。
連絡するときは、いつから出ているか、冷水と温水のどちらに出るか、スマートフォンで撮った写真、この3点を用意しておくと話が早く進みます。
あわせて、水が出ない・出が悪いときの確認手順のように別の不調が重なっていないかも見ておくと、原因の切り分けがしやすくなります。修理や交換の流れは故障時の修理・サポートの受け方で確認できます。
浄水型と宅配水で白いものの出方は変わる?
浄水型は、家庭の水道水をフィルターに通して使うタイプです。そのため、含まれるミネラル分は住んでいる地域の水道水の性質に近くなります。日本の水道水は比較的やわらかい傾向があるとされますが、地域差があるため一概には言えません。
一方、宅配水の天然水は、採水地によって硬度が異なります。硬度が高い水ほどミネラル分が結晶になりやすいという点は、名古屋市消費生活センターの検査結果からも読み取れます。
どちらが優れているという話ではなく、白いものが気になるかどうかは、使う水の硬度と、お手入れの頻度の組み合わせで決まる部分が大きいと考えておくとよいでしょう。
タイプ別の特徴は浄水型・水道直結タイプと宅配水・天然水タイプのカテゴリページで比較できます。実質コストを含めた総合的な比較はウォーターサーバーおすすめランキングにまとめています。
白いものではなく、味やにおいのほうが気になるという場合は、原因の切り分け方が変わります。水がまずい・変な味がすると感じたときの原因もあわせてご覧ください。
まとめ
ウォーターサーバーの水や本体に出る白いものは、その多くが水に溶けていたミネラル分が結晶になったものです。公的機関の説明でも、ミネラル分による白い付着物は特に問題がないとされています。
気になるときは、まず出ている場所を確認し、受け皿や注ぎ口であれば乾く前に拭き取ることから始めてみてください。それだけでも、こびりついて落ちにくくなる状態はかなり防げます。
一方で、色やにおい、ぬめり、破片状のものといったサインがある場合は、掃除で解決しようとせず、メーカーのサポート窓口に相談するのが確実です。日々の不安を減らすには、原因を切り分けて考えることがいちばんの近道になります。
よくある質問
白いカスが浮いた水を飲んでしまいましたが大丈夫ですか
ミネラル分が結晶化したものであれば、衛生的には問題ないとされています。ただし、色やにおいの異常を感じた場合や、体調に変化があった場合は、医師に相談してください。
白い汚れは掃除でゼロにできますか
水にミネラル分が含まれている以上、まったく出ないようにすることはできません。乾く前に拭き取る習慣をつけることで、目立たない状態を保つことが現実的な目標になります。
クエン酸や酢を使って落としてもいいですか
機種によって使用できる方法が異なります。取扱説明書で認められていない方法は、故障や保証の対象外につながることがあるため、メーカーのサポート窓口に確認してから行ってください。
冷水では出ないのに温水にだけ白い粒が出るのはなぜですか
加熱によって水分が蒸発し、タンク内のミネラル分の濃度が高まることが関係していると考えられます。やかんや電気ポットの内側が白くなるのと同じ仕組みです。

